2024年を席巻したのは?年間人気漫画ランキングTOP10(推定)!市場トレンドも徹底解説

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2024年を席巻したのは?年間人気漫画ランキングTOP10(推定)!市場トレンドも徹底解説

2024年も、数々の魅力的な漫画作品が私たちを楽しませてくれました。アニメ化や映画化などのメディアミックス展開も活発で、社会現象を巻き起こすヒット作も生まれました。

出版科学研究所によると、2024年のコミック市場(紙+電子)は推定販売金額7043億円(前年比1.5%増)と7年連続で成長し、過去最高を更新しました。特に電子コミック市場は5122億円(同6.0%増)と大きく伸長し、市場全体の72.7%を占めるに至っています。読者のデジタルシフトが加速する中で、どのような作品が多くの読者の心を掴んだのでしょうか?

今回は、オリコン、TSUTAYA、漫画全巻ドットコムなどの年間ランキングデータや、出版科学研究所の市場統計を参考に、2024年の年間人気漫画ランキングTOP10(推定)を作成しました。ランキングと共に、2024年の漫画市場のトレンドを探っていきましょう。

【2024年 年間人気漫画ランキング TOP10(推定)】

  1. 呪術廻戦
    作者:芥見下々
    出版社:集英社
    概要:人間の負の感情から生まれる「呪霊」と、それを祓う「呪術師」の戦いを描くダークファンタジー。2023年から放送されたアニメ第2期「懐玉・玉折/渋谷事変」が大反響を呼び、原作も最終章に突入。衝撃的な展開で読者の注目を集め続けました。オリコン年間BOOKランキング(単巻)でも上位を独占し、圧倒的な人気を見せつけました。
  2. ONE PIECE
    作者:尾田栄一郎
    出版社:集英社
    概要:言わずと知れた国民的冒険漫画。2022年公開の『FILM RED』の大ヒットの熱気も冷めやらぬ中、原作は最終章に突入し、物語の核心に迫る展開が続いています。Netflixでの実写ドラマ化も話題となり、世代を超えて愛され続けていることを証明しました。
  3. SPY×FAMILY
    作者:遠藤達哉
    出版社:集英社
    概要:凄腕スパイの父、殺し屋の母、超能力者の娘が、互いの正体を隠しながら疑似家族を築くホームコメディ&アクション。アニメSeason 2と初の劇場版『CODE: White』が公開され、その人気を不動のものにしました。
  4. 葬送のフリーレン
    作者:原作・山田鐘人/作画・アベツカサ
    出版社:小学館
    概要:魔王を倒した後の世界を舞台に、長寿のエルフである魔法使いフリーレンが、かつての仲間との記憶を辿りながら新たな出会いを経ていくファンタジー。2023年秋から放送開始されたアニメが社会現象級の大ヒットとなり、原作コミックスの売上も爆発的に伸びました。「別れ」や「時間の流れ」をテーマにした感動的な物語が多くの読者の心を打ちました。
  5. 薬屋のひとりごと
    作者:原作・日向夏/作画・ねこクラゲ/構成・七緒一綺/キャラクター原案・しのとうこ (※スクウェア・エニックス版)
    出版社:スクウェア・エニックス/小学館 (※別作画版あり)
    概要:中世の中華風帝国を舞台に、薬師の少女・猫猫(マオマオ)が後宮で起こる事件を薬学の知識で解決していくミステリー&ラブコメディ。こちらも2023年秋からのアニメ化が大ヒットし、原作の人気を押し上げました。魅力的なキャラクターと緻密なストーリーが支持されています。
  6. キングダム
    作者:原泰久
    出版社:集英社
    概要:古代中国の春秋戦国時代を舞台に、大将軍を目指す少年・信と、後の始皇帝となる若き王・嬴政の活躍を描く歴史大河ロマン。長年にわたり安定した人気を誇り、実写映画シリーズも大ヒット。壮大なスケールと熱い人間ドラマが読者を引きつけてやみません。
  7. 【推しの子】
    作者:原作・赤坂アカ/作画・横槍メンゴ
    出版社:集英社
    概要:地方の産婦人科医ゴローが、”推し”のアイドルの担当医となり、彼女の死後、その子供に転生するという衝撃的な導入から始まる、芸能界の光と闇を描くサスペンス&人間ドラマ。2023年のアニメ化で大ブレイクし、2024年もその勢いは衰えず、読者層を広げました。
  8. ブルーロック
    作者:原作・金城宗幸/作画・ノ村優介
    出版社:講談社
    概要:日本をW杯優勝させるために、300人の高校生FWを集めて「ブルーロック(青い監獄)」プロジェクトで世界一のストライカーを育成する、異色のサッカー漫画。「エゴイズム」を肯定する斬新な切り口と、個性的なキャラクターたちの熱いバトルが人気を集め、アニメ化、劇場版公開でさらにファンを増やしました。
  9. 僕のヒーローアカデミア
    作者:堀越耕平
    出版社:集英社
    概要:「個性」と呼ばれる超常能力を持つことが当たり前の世界で、ヒーローを目指す少年・緑谷出久の成長を描く物語。TVアニメシリーズも長期にわたり放送され、原作も最終決戦に突入。王道ながらも熱い展開で、国内外で高い人気を維持しています。
  10. 怪獣8号
    作者:松本直也
    出版社:集英社
    概要:怪獣が日常的に出現する日本で、怪獣討伐を担う「日本防衛隊」を目指すも夢破れた男・日比野カフカが、ある日突然、自身が怪獣に変身する力を得てしまう物語。2024年4月からのアニメ放送開始前から期待が高く、コミックスの売上も好調でした。王道的な設定ながら、魅力的なキャラクターと迫力のアクションで人気を集めています。

【2024年 漫画市場トレンド分析】

  • メディアミックスの絶大な影響力: ランキング上位作品の多くがアニメ化や映画化されており、その影響力の大きさが改めて示されました。特に『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』はアニメ化をきっかけに爆発的なヒットを記録し、『呪術廻戦』『SPY×FAMILY』などもメディア展開が売上を強力に後押ししました。
  • 電子コミックへのシフト加速: 出版科学研究所のデータが示す通り、電子コミック市場の拡大は止まらず、コミック市場全体の7割以上を占めるに至りました。スマートフォンで手軽に読める利便性や、電子書籍ストア独自のキャンペーン、話売り・縦読み(Webtoon)といった新しいフォーマットの普及が、市場の成長を支えています。
  • ファンタジー・異世界ジャンルの強さと多様化: 『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』『転生したらスライムだった件』など、ファンタジーや異世界を舞台にした作品が引き続き強い人気を見せました。一方で、単なる「俺TUEEE」ものだけでなく、設定やテーマに独自性を持つ作品が支持を集める傾向も見られました。
  • 少年ジャンプ作品の強さと新世代ヒット: 集英社「週刊少年ジャンプ」および「少年ジャンプ+」連載作品がランキング上位の多くを占め、依然として強い存在感を示しています。一方で、『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』『ブルーロック』など、他誌発の作品もメディアミックスを追い風に大ヒットしており、プラットフォームの多様化が進んでいます。

【まとめと今後の展望】

2024年の漫画市場は、メディアミックスの成功と電子コミック市場の拡大に支えられ、活況を呈しました。定番の人気シリーズが安定した強さを見せる一方で、『葬送のフリーレン』のような新たなヒット作が市場を大いに盛り上げました。

【2025年 ヒット予測】次にくるのはこの作品!?

2024年の熱狂を引き継ぎ、2025年も漫画界からは目が離せません。次にヒットの波に乗るのはどの作品でしょうか? 各種漫画賞の受賞作やノミネート作、そしてアニメ化が決定している期待作などから、2025年に注目すべき作品をいくつかピックアップしてご紹介します。

漫画賞受賞作からの注目株:

  • 『カグラバチ』(外薗健/集英社): 「次にくるマンガ大賞2024」コミックス部門で圧倒的なポイントを獲得し1位に輝いた剣戟バトルアクション。父から受け継いだ刀と共に復讐を誓う少年の物語は、すでに国内外で注目を集めており、2025年のジャンプを代表する作品へと成長する可能性を秘めています。
  • 『ふつうの軽音部』(原作:クワハリ、作画:出内テツオ/集英社): 「次にくるマンガ大賞2024」Webマンガ部門1位、「マンガ大賞2025」3位、「このマンガがすごい! 2025」オトコ編2位と、複数の賞で高く評価されている青春音楽ドラマ。等身大の高校生たちのリアルな感情とバンド活動が描かれ、多くの読者の共感を呼んでいます。
  • 『君と宇宙を歩くために』(泥ノ田犬彦/講談社): 「このマンガがすごい! 2025」オトコ編1位を獲得。ヤンキー高校生と風変わりな転校生の交流を通して、生きづらさや理解を描く本作は、現代的なテーマ性が高く評価されています。
  • 『ありす、宇宙までも』(売野機子/小学館): 「マンガ大賞2025」で大賞を受賞した注目作。言語の壁や家庭環境に悩みながらも宇宙飛行士を目指す少女の姿を描き、選考員から高い評価を得ました。今後の展開が期待されます。
  • 『路傍のフジイ』(鍋倉夫/小学館): 「マンガ大賞2025」2位、「このマンガがすごい! 2025」オトコ編5位にランクイン。目立たないけれど、確固たる信念を持つ男性の日常を描き、静かな共感を呼んでいます。

アニメ化でさらなる飛躍が期待される作品:

  • 『SAKAMOTO DAYS』(鈴木祐斗/集英社): 元・伝説の殺し屋が日常を守るために戦うアクションコメディ。原作人気は非常に高く、2025年冬のアニメ化決定で、さらなるファン層の拡大とヒットが確実視されています。
  • 『メダリスト』(つるまいかだ/講談社): フィギュアスケートを題材にした本作は、「次にくるマンガ大賞2022」コミックス部門1位などを受賞しており、待望のアニメ化が2025年冬に予定されています。熱いストーリーと美麗な作画がアニメでどう表現されるか、期待が高まります。
  • 『薬屋のひとりごと 第2期』(原作:日向夏ほか/スクウェア・エニックス、小学館): 2024年に大ヒットした本作の第2期が2025年冬に放送予定。猫猫と壬氏が挑む新たな謎解きに、引き続き注目が集まるでしょう。
  • その他: 『ダンダダン』、『桃源暗鬼』、『ニートくノ一となぜか同棲はじめました』 など、2025年には話題作のアニメ化が目白押しです。

Webtoon(縦読み漫画)からの刺客:

  • 『よくある令嬢転生だと思ったのに』(原作:lemonfrogほか/LINEマンガ): 「ebookjapanマンガ大賞2025」webtoon部門大賞を受賞。転生ものの中でも、予想を裏切る展開が人気を集めています。Webtoon市場は日本でも拡大しており、今後もヒット作が登場する可能性が高い分野です。

これらの作品以外にも、『COSMOS』(田村隆平/小学館)、『どくだみの花咲くころ』(城戸志保/講談社) など、注目すべき作品は数多く存在します。

2025年も、既存の人気シリーズの展開はもちろん、新たな才能による斬新な作品や、Webtoonのような新しいフォーマットからのヒットが期待されます。多様化する漫画の世界から、次にどんなムーブメントが生まれるのか、楽しみに見守っていきましょう。

あなたの好きな作品はランクインしていましたか?ぜひこのランキングや予測を参考に、新たな作品との出会いを楽しんでみてください。

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