裸眼の視力が改善!?オルソケラトロジーとは
近視や乱視などの視力障害に悩んでいる方は多いと思います。メガネやコンタクトレンズを使っている方もいるでしょうが、それらはあくまで視力を補正するもので、根本的な解決にはなりません。そこで、注目されているのがオルソケラトロジーという方法です。オルソケラトロジーとは、夜間に特殊なコンタクトレンズを装着することで、角膜の形を変えて視力を改善するというものです。この記事では、オルソケラトロジーの仕組みやメリット、デメリットなどについて詳しく解説します。
オルソケラトロジーの仕組み
オルソケラトロジーは、角膜屈折療法とも呼ばれます。角膜とは、目の表面にある透明な膜のことで、光を屈折させて網膜に像を結ぶ役割を果たしています。近視や乱視などの視力障害は、角膜の形が不適切であることが原因で、網膜に像がぼやけてしまうために起こります。オルソケラトロジーでは、夜間に特殊なコンタクトレンズを装着することで、角膜の形を適切なものに変えるのです。このコンタクトレンズは、硬質ガス透過性コンタクトレンズと呼ばれるもので、酸素を通すことができる硬い素材でできています。このコンタクトレンズは、角膜の中心部分をやや凹ませるように設計されており、装着することで角膜の形を変化させます。この変化は一時的なもので、コンタクトレンズを外すと元に戻りますが、毎日継続して装着することで、昼間は裸眼で良好な視力を保つことができるのです。
オルソケラトロジーのメリット
オルソケラトロジーには、以下のようなメリットがあります。
- 手術をしなくても視力が改善する:オルソケラトロジーは、レーシックやPRKなどの手術と違って、角膜に切開や焼灼を行わないので、手術に伴うリスクや副作用がないという利点があります。また、手術費用もかかりません。
- 昼間は裸眼で快適に過ごせる:オルソケラトロジーは、夜間にコンタクトレンズを装着するだけで、昼間は裸眼で良好な視力を保つことができます。そのため、メガネやコンタクトレンズの煩わしさや不快感から解放されるというメリットがあります。また、スポーツや水泳などのアクティビティにも制限がなくなります。
- 近視の進行を抑制する:オルソケラトロジーは、角膜の形を変えることで、近視の原因となる眼球の伸びを抑制する効果があります。特に、子供や若者の近視の進行を防ぐというメリットがあります。近視の進行は、視力の低下だけでなく、網膜剥離や緑内障などの重大な眼病のリスクを高めるので、早期に対策することが重要です。
オルソケラトロジーのデメリット
オルソケラトロジーには、以下のようなデメリットもあります。
- 毎日継続しなければならない:オルソケラトロジーは、一時的に角膜の形を変えるものなので、毎日継続してコンタクトレンズを装着しなければなりません。もし、装着を忘れたり、中断したりした場合は、視力が元に戻ってしまいます。また、コンタクトレンズの管理や清潔さにも気を付けなければなりません。
- 個人差がある:オルソケラトロジーは、角膜の形や厚さ、視力の度数などによって、効果や適応範囲に個人差があります。一般的には、近視が-6.00D以下、乱視が-1.75D以下の方が適応とされていますが、それ以上の方でも可能な場合もあります。また、効果が出るまでの期間や持続時間も人によって異なります。
- 副作用や合併症が起こる可能性がある:オルソケラトロジーは、手術ではありませんが、コンタクトレンズを装着することによる副作用や合併症が起こる可能性があります。例えば、角膜の傷や炎症、感染症、視力の変動やぼやけ、乾燥感や異物感などがあります。これらは、適切な処置をすれば回復することがほとんどですが、重篤な場合は視力に影響を及ぼすこともあります。
まとめ
いかがでしたか?今回は、裸眼の視力が改善するというオルソケラトロジーという方法について、仕組みやメリット、デメリットなどについて詳しく解説しました。オルソケラトロジーは、手術をしなくても視力が改善するという画期的な方法ですが、個人差があることや副作用や合併症が起こる可能性があることも忘れてはいけません。オルソケラトロジーに興味がある方は、必ず専門の眼科医に相談してください。自分に合った方法で、快適な視力を手に入れましょう。
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